マンダリンの精油

マンダリンの精油

マンダリン(果皮) mandarin

柑橘類の甘酸っぱいフレッシュな香りがします。
とても親しみやすいよい香りをもちます。
ヘスペリジン(柑橘類に含まれる配糖体)の特徴ある香りをもちます。
不安感や緊張感から解放して安眠を誘います。
冷圧搾法によって抽出されます。
収率は0,4~0,9の間です。
安定して果実1つで1mlのエッセンスが産出できます。
通常成熟した果実を用いた圧搾法では、一貫して黄色っぽいオレンジの色合いとなります。
熟していない果実のエッセンスは、もっと繊細で、花の香りがして、色は緑色となります。
色の変化は収穫の時期に応じますが、その反面、分子の変化は少ないことが示されています。

学名 Citrus  reticulata (キトルス・レティクラタ)
科名 ミカン科
抽出部位 果皮
抽出方法 圧搾法
主な産地 イタリア、アルゼンチン、ブラジル
主要有効成分 モノテルペン炭化水素類:リモネン 65~90% γ-テルピネン 5~25%
その他の成分 モノテルペン炭化水素類:α-ピネン β-ピネン β-ミルセン
脂肪族アルコール類:オクタノール
エステル類:アンスラニル酸ジメチル
脂肪族アルデヒド類:デカナール(マンダリン特有の香りとなる重要な分子)

フロクマリン類には20種類程の分子が存在し、光感作(光毒性)作用を起こす分子と起こさない分子があります。
マンダリンは光感作作用を起こしたという確証がありません。

 

香りの分類 フルーティー調***** ハーバル調** フローラル調* グリーン調*
蒸散速度ランク トップノート(高)
相性の良い精油 柑橘系、スパイス系、パルマローザ、コリアンダー、ゼラニウム、プチグレン

 

・心への働き
エステル類のアンスラニル酸ジメチルには強い抗不安作用があります。
精神・神経系疾患に有用性があるとされます。
不眠症に有用性があるとされています。

・からだへの働き
d-リモネンはアセチルコリンエステラーゼ(神経伝達物質アセチルコリンを分解する酵素)抑制作用により、血圧降下作用や助どう蠕動作用があるとされています。
他にも抗変異原性作用、抗がん作用(胃がん、肺がん)、中枢神経抑制による鎮静効果、去痰作用、抗結石作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、末梢血管収縮作用(回腸、子宮などで)などの作用が報告されています。

・肌への働き
スキンケアや、脱毛症、脂性の髪の毛、ふけ症にも有用性があります。

・その他
柑橘類の親しみやすい香りをもちますので、室内の空気清浄化や芳香剤として利用されることが多くあります。

●相乗効果が期待される精油
カモマイル・ローマン:抗炎症作用、鎮静誘眠作用、鎮痙攣作用
ラベンダー・アングスティフォリア:緊張緩和作用、鎮静作用、鎮痙攣作用
プチグレン(葉):鎮静作用、リラックス作用、健胃作用
カルダモン:鎮痙攣作用、消化強壮作用
タラゴン:鎮痙攣作用、消化強壮作用
ジンジャー:消化強壮作用、腸強壮作用

 

マンダリンのエピソード

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