ティートゥリーのエピソード

ティートゥリー tea  tree
学名:Melaleuca  alternifolia (メラレウカ・アルテルニフォリア)

●オーストラリアの東海岸、「バンガワルバン谷」と呼ばれる湿地帯が原生地の植物です。
高木で、樹高7mまで生育します。
湖沼の岸で生育する樹木で、細長い羽毛のような葉を持ち、白色の花を咲かせます。
強い香りを持つ植物で、風に乗せて香りを遠くまで漂わせます。
医薬品に似た清潔な香りがします。
幹を切り倒しても成長し続け、2年後にはまた伐採できるまでになるほどの非常に強い生命力を持ちます。

●別名は、樹皮が何層かに重なり、紙のようにペラペラと剥がれることから「ペーパーバーク・トゥリー」と呼ばれます。

●ティートゥリーの花言葉は「清潔」です。

●ティートゥリーの歴史

先住民のアボリジニがティートゥリーの木のお茶を入れたことから「お茶の木」(Tee-tree)という名前がつけられたとされます。
ティートゥリーの薬効を見つけたのは先住民の人たちです。
オーストラリアには、そこで泳ぐと健やかになるといわれた湖があります。
紅茶色の湖で、「癒やしの地の谷」と呼ばれた場所です。
ティートゥリーが茂って水面に葉を落としていたことが、不思議な力の秘密であったという言い伝えがあるそうです。
採集狩猟民族だった先住民たちは、長い狩りから戻るとここに集まり、疲れを癒やしました。
女性たちは、子供がケガをしたり虫に刺された時に水浴びをさせました。
子供を産むときにも、ここを訪れました。
風邪をひけば、ティートゥリーの葉をすりつぶして吸引したり、お茶にして飲んだりしました。

現在では地元の人たちには、「ティートゥリー湖」の名で親しまれています。
ティートゥリーやニアウリの木が根元を水につけた状態で自生している紅茶色の湖で泳ぐと、肌も髪もサラサラになるそうです。

「プリンセス・エレマニの伝説」もあります。
「癒やしの地の谷」を意味するバンガワルバン谷に住むバンジャラン族のプリンセス・エレマニが、この谷にティートゥリーを広めた逸話です。
”エレマニは美貌を持つプリンセスでした。
離ればなれになった恋人を訪ねるために、ニューサウスウェールズ州海岸沿いの森に旅に出ました。
しかしそれは長い長い旅で、過酷な旅になりました。
困り果てたエレマニは、なんとか無事に戻れるように、大地と植物の神に祈りました。
すると、神様はエレマニに特別な種を与えてくれました。
その種を持って森に入ると、セキレイが飛んできてエレマニを守るように道案内をしてくれました。
スズドリは鈴を鳴らすような美しい声で励ましてくれました。
エレマニは、鳥たちに導かれて、種を蒔きながら森を進みました。
水分豊富で肥沃な森の土に落ちた種は、やがて根をはり、芽を出し、太陽に向かって伸びていきました。
驚くことに、この種から育った木は、白く美しい紙のような樹皮(paper bark)を持ち、森の中でひときわ目立ちました。
夜になると月光を受けてキラキラと輝き、エレマニの来た道を照らしました。
エレマニは、神様が素晴らしい目印をつけてくれて、森の旅を守ってくれていたのだと感じました。
このときにエレマニによって、バンガワルバン谷の森に植えられた不思議な木は、何千年もの間、バンジャラン族の神聖な守り神の木とされてきました。
この不思議な木が、後に「ティートゥリー」と呼ばれるようになりました。”
その後、バンジャラン族の人々は、この葉が伝染病や皮膚病から守る力があることを知り、薬草としても利用するようになりました。
他の地域の人たちが、役立たずの木と思っていたとき、先住民の人たちは、この葉を利用して、感染症や切り傷を治すなどに利用していました。

アボリジニの伝承薬だったティートゥリーは、探検家の「キャプテン・クック」によってヨーロッパへ紹介されました。
このオーストラリア上陸の際に、ティートゥリーのお茶を入れてもらったことから、この名がついたともされています。
1920年~1930年代には、その薬効が注目をされ、沢山の国で研究が行われていました。
その薬効を科学的に証明したのが、オーストラリア技術博物館の学芸員であった「アーサー・ペンフォールド博士」だとされます。
当時の消毒薬フェノールに対し13倍の殺菌効果があることを発見して、発表しました。
ティートゥリーの精油の父と呼ばれているそうです。
毒性もなく、皮膚や組織細胞に対する刺激性もないという理想的な条件のティートゥリーは、天然の消毒薬として世界中に広まりました。
第二次世界大戦中は、ティートゥリーの精油がオーストラリア兵の救急用品の常備薬として使われるようになりました。
さらに、フランス人医師の「ジャン・バルネ」が用いたことで一躍有名になりました。
しかし、合成薬品が登場してからは、手軽に薬が手に入るようになり注目されなくなりました。
精油をとりだすのには、手間やコストがかかるからです。
しかしまた、副作用が少ないこと、伝統的な医学への関心から、医療からの注目が高まるようになりました。
20世紀前半に、イギリスに渡り、その後ヨーロッパでも使われるようになりました。
ヨーロッパでは、術後の経過への影響を考えて、手術の前にティートゥリーを使ってマッサージを施している病院もあるそうです。

長い歴史に裏付けられながらも、あらたに科学検証され続ける神秘のハーブです。

●ティートゥリーの利用方法

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