嗅覚のお話~香りと脳・心身の関係~

嗅覚の1番優れているのは、ゾウだそうです。
ブタがトリュフを見つけたり、警察犬が活躍したり、犬がガンを見つけたりします。それは、とても優れた嗅覚があるからです。
それに対して、人間の嗅覚はあまり発達していないといわれています。
しかし、匂いは記憶や感情と密接に結びつき、脳の中で複雑な働きをします。
香りの情報はどのように脳に伝わるのか、どのように記憶、感情、心身と関わっているのかを見てみます。

●嗅覚ルートについて
香りがどのように脳に伝わっていくのか、嗅覚ルートを見てみます。

①芳香分子(におい物質)が、鼻腔に入ります。
②芳香分子は、嗅上皮を覆う薄い粘液層に溶け込みます。
嗅上皮の拡大図(図の下)
③まず嗅毛で受容され、嗅細胞に刺激を与えます。
④電気信号により嗅神経へ。
⑤嗅球を通ります。
⑥大脳辺縁系の扁桃核や視床・視床下部へ伝わります。
⑦その後、大脳新皮質の嗅覚野や自律神経系、内分泌系、免疫系へと伝わります。

ここで注目したいのが、匂いは、大脳辺縁系の視床・視床下部から、自律神経系、内分泌系、免疫系に影響を与えるというところです。
香りは、心地よい気分にさせるだけでなく、心身にも影響を与えるようです。
私たちは、良い香りを嗅ぐことで、リラックスしたり、元気になったりします。
海や森の中では、爽やかな気分になり、落ち着きます。
「心が洗われたようだ」とか、「リセットされたようだ」などと表現したりもします。
花の香りが心安らぐことも、経験的に知っています。

●ホメオスタシス
そこで大切なのが、自律神経系、内分泌系、免疫系に深い関わりを持つホメオスタシス(恒常性の維持)と呼ばれる働きです。
私たちには本来、外部の変化にうまく順応する能力があります。
外部環境の変化に対応できる調整機能があるということです。
ストレスや肉体的・精神的疲労などの刺激に対して、バランス(調和)をはかろうとします。
病気が治るのも、ストレスを乗り越えるのも、心やからだの安定を保とうと、外部の刺激に対してバランスをはかろうとする調整機能によるものです。
自己調整機能・自然治癒力といいますが、これはこのホメオスタシスの働きといえます。
例えば、ストレスで自律神経系が乱れたら、内分泌系、免疫系にも悪影響が出ます。
どれか一つでも乱れが生じれば、連鎖的に他の二つにも影響が出て、ホメオスタシスの機能が崩れてしまいます。
心と身体がバランスを維持することで成り立っているというところです。

アロマテラピーの最大の魅力は、心と身体のどちらにも働きかけることが出来ることです。

●大脳辺縁系・大脳新皮質のそれぞれの役割と特徴
・大脳辺縁系
大脳辺縁系は、古い脳、情動脳と呼ばれます。
感情を司ったり、匂いの情報を処理する場所です。
意欲を生じたり、記憶と深い関係があります。
本能的な快・不快を感じます。
・大脳新皮質
対して、大脳新皮質は人の脳と呼ばれます。
知能・理性的な機能を司っています。

私たち人間には、五感という感覚器があります。
このうち嗅覚以外は、大脳新皮質で判断や解釈をされてから、大脳辺縁系に伝わります。
その際、右半身で受容した刺激は左の脳へ、左半身で受容した刺激は右の脳へ伝えられます。
しかし嗅覚だけは、大脳新皮質の知的・理性的な判断や解釈を得ずに、本能を司っている大脳辺縁系にダイレクトに情報が伝わるという特徴を持っています。
右の鼻腔から入った香りは右の脳へ、左の鼻腔から入った香りは左の脳へ伝えられます。
これにより、香りの刺激は伝達速度が非常に早いということがわかります。

なぜ嗅覚だけは違ったルートをたどるのでしょうか。

●嗅覚の役割
嗅覚の役割は、大きく分けて3つあります。
①危険予知
生命に危険を及ぼすものを探知します。
その場の環境の変化を見分けることです。
私たち人間でいうと、腐敗臭や焼け焦げ臭、ガス臭などがそれにあたります。
このような嗅覚は、ネズミや爬虫類などの下等動物ほど発達しているといわれます。
草食動物の場合は、肉食動物の匂いという情報で、「恐怖」という不快情動が起こり、その場から逃げることで命を守ることができます。
②食材探知
食べれる物、食べられない物を選ぶためです。
腐敗していないか、口にした過去の記憶と結びつけます。
例えば、グラスが3つあり、水が入っています。
その中に腐っているものがあります。
見た目だけでは判断しかねる、クンクンと匂いを嗅ぐという行動に出ます。
③異性探知
種族保存だったり、敵と仲間を見分けます。
無意識で相手の匂いを確認しています。
最初に、ブタがトリュフを探す話をしましたが、これは単にブタの嗅覚が優れているというわけではありません。
トリュフを探すのはメスブタです。
トリュフには、オスブタのフェロモンと同じ成分が含まれいるため、匂いを嗅ぎつけたメスブタが、興奮してトリュフを掘り起こします。

このように、嗅覚の役割があるわけですが、どれも生きていくためには大切な役割をしています。
そのため、睡眠中でも嗅覚は休むことをしません。
寝ている間も、外的から身を守るために、起こしておかなければならないのです。

●嗅覚の疲労
最初は匂いを感じていても、数分でその匂いを感じなくなります。
みんな経験があると思いますが、これは匂いに慣れた状態です。
これにも重要な意味があります。
常に新しい匂いに敏感になって、敵の匂いを捕らえなくてはならないからです。

このように、命を守るための感覚器であると考えると、本能的に感じ、瞬時に快・不快を感じとる必要があるというのが納得できます。
私たちの今の生活では、言語の発達もあり、そこまで命に関わることだという認識はないかもしれません。
しかし動物や植物は、自ら発する匂いで、仲間に危険を知らせる能力を持っています。
もちろん、本来は人間にも、恐怖を嗅ぎ分け、仲間に知らせる能力があったのです。

オランダの大学での実験に面白いものがあります。
まず男性10人にホラー映画を見てもらい、映画鑑賞中の脇の下の汗を採取しました。
次に36人の女性に、視覚検査を受けてもらい、恐怖とは無関係の検査に気をとられている間に、先ほど採取した男性たちの汗の匂いを嗅がせてみました。
すると、彼女たちの表情はにわかに曇り、無意識に目を見開き、恐怖おののく表情に変わったそうです。

ただ単に、汗が臭く不快だったのでは?とも思いますが、専門家によれば、この実験結果は、本能的に恐怖を嗅ぎつけ、一部の感情は匂いを通じて他人に伝わることを意味するそうです。
人間は、言葉や目だけではなく、匂いを介してのコミュニケーションが可能であることを示しているのだということです。

●嗅覚と記憶の関係
嗅覚の役割の2つ目でも、食べ物が腐ってないか過去の記憶と結びつけるとありました。
嗅覚は記憶とも深い関係があると考えられます。
大脳辺縁系には、記憶と深い関係があります。
匂いの情報を処理する場所と、感情を司る場所が同じなので、匂いによって記憶や感情が呼び覚まされるということがおこるのです。
町を歩いていて、香水や柔軟剤、服に付いた匂いで、ふと懐かしく、知り合いとすれ違ったのでは?と、振り返ってしまうことがあります。
その人と香りをセットで記憶しているようです。
みなさんにも経験があるのではないでしょうか。
これを「プルースト現象」と呼びます。
これはフランスの文豪「マルセル・プルースト」が20世紀初頭に出した小説の中の一説です。
”ふと口にした、紅茶に浸したマドレーヌの味や香りから、幼少期の夏の休暇を思い出す”
という文章です。
当時は「現実は記憶の中に作られる」という見解を提起して、哲学者たちに大きな刺激を与えたといわれています。
懐かしい匂いから呼び起こされる記憶は、人を癒します。

●嗅覚の歴史
嗅覚に関わる話は歴史的に見てもたくさんあります。
魔術や宗教儀式でも、薫香として広く使われてきました。
聖書などでは、伝達手段や、人を操作する目的で使用されることもあったようです。
いわゆる洗脳のような、はっきりした目的を持っていたと考えられます。
以前精油の抽出方法で紹介した「パヒューム」という映画があります。


18世紀のフランス、香水の町グラースが舞台になっています。
ありえない原材料で香水を作るという恐ろしい物語です。
古代エジプトでは、頭・心・土台、今でいう、トップノート・ミドルノート・ベースノートを合わせた12種類の香料の最後に、もう一つ香料を加えることによって、究極の香水を作ることが出来ると信じられていたそうです。
13番目の香料は、未だわからないということです。
しかし、その香水をもってすれば、全てが思うがままになるという伝説です。
この物語の主人公は、それをやってのけました。
香りが人の心までも支配する力を持っていたということです。
これ自体は物語ですが、歴史的みても、香りで人を支配していたということも、かつてはありえたのではないかと考えられます。

このように嗅覚についてみてきました。
香りというものは、目に見ることができません。
しかし、私たちの生活の中で欠かせないことがわかります。
匂いは、生命維持にとって大切な刺激です。
良い匂いは、私たちの自然治癒力を高めます。
私たちは幸いなことに、アロマテラピーという、まさに匂いに関わる方法を知っています。
香りが、心や身体にとっていかに大切なものであるかを再認識して、キチンとした知識を持ちたいですね。

最近は、嗅覚と認知症の関係も研究が進んでいるようです。
精油で予防出来るのであれば、ありがたいです。

香りは、形には残りませんが、記憶には残ります。
素敵なことですね。

嗅覚のお話~フェロモンをまとう~

ローズマリーのエピソード

ローズマリー3種の精油~比較してみました~

 

 

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精油の抽出方法

私たちが日々使っている精油はどのように作られているのでしょうか。
精油の抽出方法はいくつかあります。
精油の成分の性質によって、それぞれ適した方法が選ばれます。

●水蒸気蒸留法
最も多く用いられるのは、水蒸気蒸留法です。
10世紀~11世紀頃には、すでにその方法が確立されていた歴史の古いものです。


まず、精油の原料となる植物を蒸し器のような釜に入れます。
それを加熱し、蒸気を発生させます。
熱と圧力によって、芳香成分が含まれる細胞壁が壊されて、芳香成分が放出されます。
この時、分子の小さな成分から順に、だんだん大きな成分が蒸気中に放出されます。
この蒸気をパイプに集めて、パイプを冷却します。
すると、中の水蒸気は液体になります。
この液体が2層に溜まったものから精油がとれます。
精油は水より比重が小さく軽いため、上部に浮きます。
そして、下部に残った液体は、水溶性の芳香成分と微量の精油が残っていて、ハーブウォーター(芳香蒸留水)になります。

ハーブウォーターって?

このように蒸留されますが、植物によって、蒸留の圧力・温度・所要時間は異なります。
植物を短時間に高圧・高温で蒸留すると、量は多くとれますが、品質に影響を及ぼしてしまいます。
植物に合わせて、じっくりと時間をかけて蒸留することで、良質の精油をとることができます。
植物によって抽出時間はほぼ決まっていますが、うまく抽出するには長年の経験も必要です。

水蒸気蒸留法でとれたものを、精油、もしくは、エッセンシャルオイルと呼びます。
開封後は、約1年で使い切りましょう。

蒸留器が発掘された最古の例は、紀元前3500年頃のメソポタミア文明だといわれています。
当時は素焼きの蒸溜器でした。
今でこそ装置も大型で複雑になっていますが、基本原理はローマ時代から変わっていません。

現在の蒸留器

紀元前2世紀頃の蒸留器

見た目こそ違いますが、原理は同じだということです。

このような現在の蒸留器に至るまでに、何人もの錬金術師が関わってきました。
初めて純粋な精油を作り出したのは、医師であり、化学者であり、錬金術師でもある、アラブ人のアヴィケンナ(イブン・シーナ)だといわれています。
錬金術によって、非金属から金を生み出す実験をしていました。
実験材料だったバラの花から、結果として精油を蒸留する方法を発見しました。
名医としても名高かったアヴィケンナは、蒸留の技術を高めただけではなく、蒸留した精油を治療に使用して効果をあげました。

水蒸気蒸留法の利点は、比較的装置も簡単でコストもかからないところです。
欠点は、原料となる植物が熱と水にさらされるため、この方法ではうまく抽出できない植物があるところです。
デリケートな成分を含む精油は、熱と水に反応して壊れてしまうためです。
ジャスミンやローズがこれにあたります。

では、ジャスミンやローズはどのような方法で抽出されているのでしょうか。

●溶剤抽出法
溶剤抽出法は、大きく2つに分けられます。
まずひとつ目の方法は、ジャスミンやローズなどの花から精油を抽出する伝統的な方法です。

①不揮発性有機溶剤抽出法(油脂吸着法)
吸着させるときの温度の違いで、2種類に分けられます。
・冷浸法(アンフルラージュ法)
常温で行われます。
動物性の油に花びらを敷き詰め、香りの成分を吸着させます。
花の香りでいっぱいになった脂を作ります。
これを「ポマード」と呼びます。
このポマードにエタノールを蒸散させて精油ができます。
男性の整髪料のポマードはここからきているそうです。
・温浸法(マセレーション法)
50℃~60℃の高温に熱した油に花を入れて抽出します。

これらの方法は、フランスのグラースなどでは、かつては盛んに行われていたそうです。
しかし欠点も多かったのです。
非常に多くの人手を要し、製造コストがかかりました。
それから、非常に効率も悪かったのです。
そのような理由から、現在では、観光客に見せるアトラクションとして行われている程度で、商業的には実用化されていないようです。

そこで、手間のかかる吸着法を、工業的に実用化したものが、ふたつ目の方法です。

②揮発性有機溶剤抽出法
ノルマルヘキサン、石油ベンゼン、エーテルなどの、揮発性有機溶剤を使用します。
温めた揮発性溶剤に、原料の植物を入れると、精油成分が他の物質と一緒に出てきて固まります。
これを、「コンクリート」と呼びます。
このコンクリートに、エタノールを加えてよく溶かし、香りを移し、エタノールを蒸散ささせると精油ができます。

このように薬剤を用いる方法は、精油の歴史からみると、比較的新しい方法です。

溶剤抽出法2つには、共通の利点と欠点があります。
まずは利点です。
熱や水によって、精油成分が損なわれることがないため、微妙な花の香りを抽出でき、非常に美しい香りがすることです。
ローズの香りのみで比較した場合、この方法で抽出したもののほうが、美しく勝っていると言われるほどです。
欠点は、溶剤が残留している可能性があることです。

溶剤抽出法でとった花の精油を「アブソリュート」、樹脂からとった精油を「レジノイド」と呼びます。
これは、水蒸気蒸留法でとった精油と区別するためです。
ローズに限っては、水蒸気蒸留法でとったものを「ローズ・オットー」、溶剤抽出法でとったものを「ローズ・アブソリュート」と呼び区別します。

アロマテラピーを行う場合は、溶剤が残留している可能性があるため、溶剤抽出法で抽出された精油は使用しません。
しかし、水蒸気蒸留法でとることのできない”ジャスミン”に限っては、芳香のみで使用が可能です。

精油は、植物を100倍~200倍に濃縮したものですから、それだけに慎重に扱わなければならないのです。

さて、「パフューム」という本や映画を知っていますか?

この映画の中では、冷浸法を行っているシーンも出てきて、人手がかかることがよく分かります。
この物語は、18世紀のフランス、香水の町グラースが舞台です。
ありえない原料で香水を作るという恐ろしい物語ですが、冷浸法、水蒸気蒸留法、温浸法、香水作り、当時のフランスの感じなど、まるごと香料の物語です。
香りが、人の心までも支配する力を持っていたという、香りと脳の関係も含め、アロマテラピーや香りの好きな方には興味深い映像かと思います。

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続いて、古くからの方法、圧搾法です。
一番単純な、昔ながらの方法です。
主に柑橘系植物の果皮から抽出されます。
果皮を圧搾して油胞を潰して抽出します。
みかんの皮をむくとき、ヌルッとして香りがします。
それが油胞です。

圧搾法には古くからの方法が2つあります。
①海綿法
海綿法は、実からむきとった果皮を手で圧搾して、搾り出した果汁を海綿に吸着させる方法です。
まったくの手作業です。
②エキュエル法
エキュエル法は、針を刺した樽の中に果実を入れて、転がし、果皮を傷つけて果汁をとる方法です。
現在では、機械で圧搾するのが主流です。
これは、ローラー法や機械圧搾法と呼ばれています。
しかし現在でも、手作業で絞ったものが最上級とされているようです。

圧搾法でとれた精油は、エッセンスと呼ばれます。

圧搾法の利点は、熱も水も使わないので、非常にフレッシュで、変質することなくデリケートな成分を損なうことなく抽出できることです。
欠点は、酸化しやすいため、品質が悪くなるのが早いことです。
ふたを開けたら、6ヶ月以内に使いきるようにします。
ただし、例外があります。
”ベルガモット”の精油だけは、成分の中に酸素を含んでいます。
そのため、酸化しづらいので、水蒸気蒸留法で抽出したものと同じく、1年間ほどの使用が可能になります。
もうひとつ欠点として、絞りかすなど、不純物が混ざることがあることです。

ここまでが、主な精油の抽出方法になりますが、他にも方法があります。

●超臨界流体抽出法(ガス抽出法)
超臨界流体の液化二酸化炭素などを抽出に用いる方法です。
1970年代に開発された抽出法です。
利点は、事前の植物中に存在している状態に極めて近い形のまま、上質な精油をとることができることです。
革命的に優れた精油をとることができると、大きな注目を集めました。
欠点は、非常に大がかりな設備が必要で、コストがかかることです。
このため、期待されたほど普及はされませんでした。

●パーコレーション法
水蒸気蒸留法の一種ですが、植物の下からではなく、上から水蒸気を噴射させる方法です。
木材や種などのの硬いものから精油をとるときに用いられます。
水蒸気蒸留法ならば、12時間かかる抽出法が、4時間という短時間ですみます。
利点は、蒸留の速度を速めることで、植物へのダメージを軽減させることができます。
欠点は、不揮発性物質が混ざってしまうことです。

●芳香チンキ
芳香植物をエタノールに浸して、芳香成分を抽出したものです。
アルコール濃度や浸出時間などの条件は、国によっても違います。

このように、様々な抽出方法があります。
それぞれ利点もあれば欠点もあります。
抽出方法によっては、アロマテラピーに適さないものがあることも、知っておく必要があります。
なぜなら精油は法的には、雑貨です。
いまや、あちこちで精油を購入することができます。
100円ショップにあろうとも、混ざりものがしてあろうとも、全く問題のないことです。
ただし、より安全で効果的なアロマテラピーを行うには、正しく精油を選ぶことや、分析表のこと、成分のことなどを知ることが大切です。
しっかりとした知識を身につけて、安全で楽しく使えるようになりたいですね。

精油って?ケモタイプって?

分析表~付いていれば安心?~

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キャリアオイルって?

キャリアオイルとは、どんなオイルなのか?

精油で皮膚塗布やトリートメントを行う場合、植物油で希釈します。
植物油とは、植物から採れる油のことです。
油は科学的には油脂と呼ばれます。
植物油は精油のように強い香りは持たず、炭素数の多いものは無色・無臭です。
炭素数の少ないものは不快な臭気を持ちます。
分子構造に二重結合を持つものは分解されやすく、不快な臭いを持つ場合が多いとされます。
揮発性が低く、粘土は高く、比重は1よりも小さいです。
精油にも「油」とつきますが、別物です。
精油を希釈するオイルのことを「キャリアオイル」といいます。
運ぶということ、「キャリー」といいます。
精油を体の中に運ぶ役割をします。
主に植物油が利用されます。
他に、ベースオイルと呼ぶこともあります。

●キャリアオイルを使う目的
・精油を希釈して作用を穏やかにする
(精油は非常に高濃度で、刺激や作用が強いものがあるためです。)
・精油の揮発を抑え、持続性を高める
(揮発性と脂溶性をもつ精油の成分はキャリアオイルによく溶けて精油の揮発を留めます。)
・潤滑剤として働き、軟化作用がある
(優劣の差はありますが、すべてのキャリアオイルに軟化作用があります。)
・キャリアオイルそのものが持つ薬理作用を利用する
(キャリアオイルも肌質や目的に合わせて選択することで、より有用性を高めることができます。)

市販されている植物油は、食用も含めて多種多様です。
その中から、どのような植物油がアロマテラピーに適しているのかを選択できるようにしましょう。

●キャリアオイルを選ぶ注意事項(選択・目安・基準)
・植物油であること。
・植物名(学名)が明らかであること(ファーナスオイルは除く)
(植物を原料にしているということです。)
・パッケージに「化粧品」、「化粧油」と明示されていること
(2001年より化粧品の承認・許可制が廃止されたため、全成分を確認してください。)
・ロッドごとに国内検査されていること
(主たる成分(成分組成)分析によって確認できる植物油が理想的です。)
・ぶ香や着色などがされておらず、残留農薬、酸化防腐剤(パラペン)、鉛、ヒ素、カドミウム、重金属が混入されていないことを確認します。

●どんなキャリアオイルが良いか
・植物油であること
・フレッシュなこと
・滑りが良いこと
(トリートメント中の手の滑りをよくすることで、心地良さに違いが出ます。粘性の違いもさまざまです。)
・色。匂いがないこと
(着色料や香料が使われていないことがあります。)
・活性があること
・栄養価が高いこと
・値段が標準であること
(高すぎると購入しずらいですし、安すぎると品質に不安を感じます。)

●避けたほうがよいキャリアオイル
・鉱物油
(鉱物油は重い分子構造である炭化水素から成り、トリアシルグリセロールや植物性の脂質とは化合物の分類が異なります。鉱物油には栄養面での価値がないため、身体の消化器官はこれを分解しません。オイリーで油っぽく、毛穴を詰まらせてしまう傾向があるとされます。ベビーオイルなどです。(赤ちゃんのおむつかぶれなどには、この毛穴を塞ぐ性質から尿の浸入を防ぐために最適とされています。))
・古い
(酸化している可能性があります。色や匂いを見て酸化していないか注意が必要です。)
・匂いが強すぎる
(オイル自体の匂いに関してですが、せっかくの精油の香りを消してしまいます。あくまでも、トリートメント目的のキャリアオイルとしてはということです。)
・食用の大豆油、てんぷら油、サラダ油
(肌アレルギーが出る恐れがあります。)
・サフラワー油(紅花油)
(酸化のスピードが速いということで、管理面も含めあまり適していないようです。)

スーパーなどの油は、添加物や味付けがされているものがあります。
食用の油の使用については、自己判断での使用を禁止するものではありませんが、食用油の内容を確認して、問題なく使用できると判断したものだけを使用しましょう。
他には、高温圧搾をした際に、ビタミン、ミネラルが変質している場合がありますので、低温・常温圧搾できる植物油に対しては、抽出方法を確認するほうが安心です。

実際に精油を塗布する際に、一般的に、量的には精油よりも植物油をたくさん使用することになります。
高品質な精油を選んでいても、間違ったキャリアオイルを選んでしまっては目的をはたすことはできません。
そのため、このような植物油の安全性について確認することは非常に重要です。
このような分析表がついた植物油を使うと安心です。

●キャリアオイルの種類
・分離抽出油
アブラヤシやココヤシの実から常温で液状の飽和脂肪酸だけを分離した植物油です。
酸化されず、安定性、安全性ともに優れています。

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・ワックス
キャリアオイルとしては一般的に安価です。
化学構造上、油脂類とは異なります。
金色の液状ワックスです。
長鎖脂肪酸と長鎖の脂肪族アルコール(高級アルコール)から成るエステルで構成されています。
ロウエステルとういう特殊な構造で、酸化されにくいため保全性に優れています。
10~5℃以下で白く凝固をはじめます。
室温に戻すと再び液状になりますが品質に劣化はないとされます。
ホホバオイルはロウ類ですが、ホホバオイルと呼ばれています。

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・圧搾油
主に種子、または種子の中の仁を圧搾して油を採る方法です。
圧搾時の温度により、低温圧搾(常温で圧搾機に入れて温度が60℃~75℃を超えないように圧搾する方法)、高温圧搾と区別されます。
脂肪酸とグリセリンが結合したもので、24度以下でも液状のものです。

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などたくさんの種類があります。

・植物脂
主にクリームの基材としてして使用されます。
脂肪酸とグリセリンが結合したもので、24度以下で固まります。

シアバター

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シアバターノキのエピソード

・浸入油(インフューズドオイル)
ハーブを植物油に浸して成分を抽出したものです。
抽出油そのものを塗布したり、精油のキャリアにしたり、クリームの基材としても使用されます。

アルニカオイル

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カレンデュラオイル(マリーゴールド油)

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セントジョーンズワートオイル

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・溶剤抽出油
ヘキサン等の溶剤で抽出した後、溶剤除去の精製を行って油を採る方法です。
アボカドオイル
アロマテラピーでの使用は末精製で緑色の低温圧搾油が望ましいとされます。

このようにたくさんの種類があるキャリアオイルです。
それぞれが異なった脂肪酸類で構成されています。
ほとんどの植物油は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸で構成されています。

種子に含まれている油脂は植物が発芽するエネルギー源です。
それぞれが脂肪酸の他にステロール類、脂溶性ビタミン類、ミネラル類などを持ちます。
私たちの身体は健康な状態を保ち続けるために必要な数種類の脂肪酸を体内で合成することができません。
これらの脂肪酸を食べ物の一部として摂取しなければなりません。
これが必須脂肪酸で、大変重要であることから”必須”とういう言葉が付けられているそうです。
植物油は組織と細胞の老化には必要不可欠なものです。
キャリアオイルも精油と同じように、目的に応じて使い分けることで高い有用性が期待できます。

精油って?ケモタイプって?

分析表~付いていれば安心?~

 











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